「氷雪気候」を勉強する⑸ ホッキョクグマ

氷雪気候

・氷雪気候は、ケッペンの気候区分上の①寒帯に属している。

・南極やグリーンランドの内陸部、シベリアの極北部、北米大陸の北岸、ヒマラヤやアルプスの高山に分布している。

・樹木の生育を許さない寒帯気候のうちでも特に寒さが厳しく,月の平均気温が一年中 0℃以上にならない。

・②永久凍土という土壌に特徴づけられる。

・一年間を通して氷と雪に閉ざされている。降雪量が降水量を上回りどんどん積雪が増していくことで、その積雪の圧力によって雪が氷となり、③氷河が形成される。

・南極圏(南緯66度33分以南)付近では④白夜が12月、⑤極夜が6月頃に起こる。北極圏(北緯66度33分以北)付近ではその真逆で、白夜が6月、極夜は12月に起こる。

・雪が降っていなくても頻繁に⑥ブリザードが起こる。

・植物が自生せず、人間も居住困難な気候(⑦アネクメーネ)である。

・アネクメーネであるとはいえ、各国の観測基地は設置されている(アメリカのマクマード基地やアムンゼン・スコット基地、ロシアのボストーク基地、日本の昭和基地など)。

・一部の地域には、⑧ホッキョクグマ、ペンギン、アザラシなどの野生動物が生息している。

・近年の地球温暖化により南極や北極の氷床・氷河の融解が加速することで、氷雪気候下で生きる動物の生息環境が変化し、海面上昇が起こることも示されている。

⑧ホッキョクグマ

・北アメリカ大陸北部、ユーラシア大陸北部、北極圏、グリーンランド、アイスランドの海岸沿いなどに生息している。

→ノルウェー生まれのヴァイキングである赤毛のエイリークは、「アイスランド」という島を発見・命名したが、その名前ゆえにアイスランドへの入植希望者はあまり現れなかった。その後、エイリークは新たに島を発見し、今度は多数の入植者が現れることを願って、その島を「グリーンランド」を名付けた。という説がある。

→グリーンランドとアイスランドについて調べてみよう。

・雄は体長約 2.5m・体重約 800kg、雌は体長約 2m・体重約 300kgに達する。

・体は大きいが耳が小さく、足裏の肉球以外の全身が体毛で被われているなど、体が寒冷地に適応している。

→耳という器官の仕組みについて調べてみよう。

→「耳」という字が含まれる言葉・ことわざ・慣用句を探して、それらを用いて色々な例文を作ってみよう。

→「毛とは何か?」「毛は何のためにあるのか?」ということについて考えてみよう。調べてみよう。

→肉球について調べてみよう。

→生物学における「適応」について調べて勉強してみよう。

・長い首・流線型で小さな頭・長い体などの特徴によって遊泳しやすくなっており、何時間も氷海を泳ぐことができる。

→「首」や「頭」という字が含まれる言葉・ことわざ・慣用句を探して、それらを用いて色々な例文を作ってみよう。

→体の部位の名前が含まれる言葉・ことわざ・慣用句について調べてみよう。

→人類の水泳の歴史について調べてみよう。クロール、平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライなどの泳法についても調べてみよう。

・冬季には流氷の南下に伴い南へ、夏季には北へ移動する。1日あたり70 kmを移動することもあり、1年で1,120 kmの距離を移動した例もあるという。

→「渡り」や「回遊」を行う移動性生物についても調べてみよう。

・流氷に乗って長距離移動することもあり、北海道の根室まできたことがあるという。

→流氷の発生メカニズムについて調べてみよう。

→根室市は北海道最東端の自治体であり、日本で最も東に位置する市である。市域には北方領土の歯舞群島が含まれている。

→北方領土について調べてみよう。千島樺太交換条約、8月15日以降のソ連による侵略、ソ連・ロシアによる実効支配などについて。

・全身が白い体毛に覆われているように見えるため、シロクマ(白熊)とも呼ばれている。

→白という色について勉強してみよう。我々がどのようなメカニズムで「白」を知覚しているのか?そもそも色って何なのか?という疑問について、「光」との関係を探ることを意識しながら考えてみよう。調べてみよう。

→「白」の字が含まれる言葉・ことわざ・慣用句を探して、それらを用いて色々な例文を作ってみよう。

・体毛は光を透過し、内部が空洞であるために、散乱光によって白く輝いて見える。透明な体毛によって、太陽光は通過を妨げられることなく奥の黒い皮膚にまで届いて熱をもたらす。皮膚が黒いのは吸温効果を高めるためである。もたらされた熱は厚い脂肪と体毛によって保たれるため容易に失われることはない。加えて、体毛内の空洞も蓄熱の役割を果たす。

→太陽と地球の距離は1億4960万kmであり、光の速さは毎秒29万9792.458kmである。となると、太陽光は地球に届くまでに8分19秒かかるということになる。そして我々は目で光を知覚することによって物を見ている。つまり、我々が見ている太陽は常に8分19秒前の太陽の姿なのである。

→ちなみに、光が1年かかって到達する距離(=9兆4600億km)のことを「1光年」という。「光年」という単位は時間を表す単位ではない。注意しよう!

→太陽について調べてみよう。太陽の活動のメカニズムについて調べてみよう。

→先述の「白」に加えて、「黒」という色について調べてみよう。

→「黒」という字が含まれる単語・ことわざ・慣用句を探して、それらを用いて色々な例文を作ってみよう。

・体温がほとんど外に逃げないため、体から輻射される赤外線の量が非常に少ない。この特性から、赤外線カメラによる空中撮影の際は雪の反射光に遮られるため、その姿を捉えることは難しい。

→「体温」について調べてみよう。体温が上がったり下がったりするのはなぜか?何が要因となって体温が上がるのか?下がるのか?ということについて考えてみよう。調べてみよう。

→色々な動物の平均体温を調べてみよう。

→恒温動物と変温動物について調べてみよう。

→赤外線とは、可視光線の赤色より波長が長く、電波より波長の短い電磁波である。ヒトの目には見えない。熱をよく伝える性質があるので「熱線」ともいわれる。

→赤外線が用いられている機器を探してみよう。結構身近なところにあるはず。

・主にアザラシや魚類を捕食するが、他の海生哺乳類、海鳥、シカや小型哺乳類、イチゴなどの植物も食べる。

→イチゴの歴史や産地について調べてみよう。

・アザラシを捕食する際には、優れた嗅覚で匂いを察知し、氷を掘って巣穴にいる個体を襲ったり、氷上にある呼吸用の穴や流氷の縁で待ち伏せたり、氷上にいる個体に忍び寄ったりする。

→「におい」とは何か?我々生物はどのようなメカニズムで「におい」を知覚する(=においをかぐ)のか?という疑問について考えてみよう。調べてみよう。

・生息地帯において脅威となる生物は銃を持った人間以外ほとんど存在しないが、ごくまれに水中でシャチに襲われる。海氷が激減してからは、泳がなければいけない距離が長くなり、以前よりもシャチやサメに襲われる危険性が高まっている。

→銃の仕組みや歴史について調べてみよう。

→日本への鉄砲の伝来が与えた影響について考えてみよう。調べてみよう。特に、長篠の戦い(1575年)について勉強してみよう。種子島についても調べてみよう。

→シャチは音を発することによって仲間とコミュニケーションをとったり、自らが発した音(クリック音)の反響した音を感知することによって前方に何があるかを知覚したりする。後者の知覚能力のことをエコーロケーション(反響定位)という。

→エコーロケーション(反響定位)を用いる動物を探してみよう。

→シャチの生態について調べてみよう。

→サメについて調べてみよう。

・地球温暖化の影響もあり、北上してきたヒグマと陸地に上がってきたホッキョクグマの生息域が重なり「ハイブリッド」と呼ばれるヒグマとホッキョクグマの交雑種が確認されている。

→地球温暖化が人、動物、植物、土地に及ぼす影響について調べてみよう。

→様々な「ハイブリッド」を探してみよう。

・北極圏における海氷の減少に伴って生息数の減少も観測されており、このまま地球温暖化が進行すると北極圏全体の個体が危機に晒されると言われている。

・北極圏の温暖化による海氷の減少によりホッキョクグマが餌のアザラシを狩れる時間が減り体重が減っていて、餌がない期間を生き残れる可能性が低くなっているという。

・地球温暖化の影響もあり生息地が脅かされ、備蓄食料や生ごみを求めて人間の居住区域まで侵入することが増加している。

→生ごみについて調べてみよう。生ごみはどのように処理されているのか?という疑問について考えてみよう。調べてみよう。

→生ごみに関連する問題にはどのようなものがあるか考えてみよう。身近な問題でもグローバルな問題でも。

→現在の世界では国境を越えてゴミが輸出・輸入の対象となっているが、それはなぜか?誰のゴミがどこに行き着くのか?という視点から考えてみよう。

・イヌイットたちは、ホッキョクグマを伝統的に食用としてきた。

→イヌイットの文化、歴史、住居、食事について調べてみよう。

・ホッキョクグマの肝臓には高濃度のビタミンAが含まれており、これを人間が口にすると死亡することもある。そのため、北極圏に住むイヌイットたちの間では、ホッキョクグマの肝臓は食べてはならないと伝えられている。また、彼らはソリ用のイヌにも食べさせない。

→人間にとっての「食べてはいけないもの」について調べてみよう。「なぜ食べることができないのか?」についても考えてみて調べてみよう。人間だけが食べられるもの、人間は食べられないが、他の生物が食べられるものはあるか?探してみよう。

→ビタミン、ビタミンAについて調べてみよう。

→逆に、ビタミンAの不足・欠乏によって生じる症状について調べてみよう。

・アラスカの先住民族イヌピアトが捕鯨を行う時期は、ホッキョクグマの餌が不足する時期と重なるため、解体したクジラの一部を浜辺に残してホッキョクグマの食糧とする。